💡この記事のPOINT
・凸レンズを通った光の道筋（主軸・焦点・平行光）を作図する手順
・生徒がつまづきやすいポイントと授業での指導の工夫
・実際の授業で使えるプリント例・説明の流れ
本時の学習の流れ｜凸レンズを通る光の進み方を作図で求める
中１物理の中でも「凸レンズの作図」は、
・光軸（主軸）の理解
・焦点距離の概念
・光の進み方のルール
が一度に登場する単元のため、生徒の理解差が大きく出やすい内容です。
本時の学習では、実際に行った凸レンズを通った光の道筋を作図できるようになることをねらいとする。
めあて｜凸レンズを通る光の進み方を作図できるようになろう
準備｜学習プリント、定規、筆記用具
| 活動内容 | 時間 | |
| 導入 | １．本時の学習について知る | ５分 |
| 展開 | ２．作図のポイントを押さえる ３．手順を押さえて作図をする | ２０分 ２０分 |
| まとめ | ４．本時の学習を振り返る | ５分 |
１．本時の学習について知る（まずは押さえたい３つの光のルール）
・凸レンズが作る像について作図できるようになる時間であることを押さえる。
２．作図のポイントを押さえる
・凸レンズの作図では、次の３つが基本ルールになります。
１．光軸（主軸）に平行な光は、凸レンズを通ると焦点を通る
２．焦点を通る光は、凸レンズを通ると主軸と平行に進む
３．レンズの中心を通る光は、進む向きが変わらず直進する
授業では、この３つのルールを「覚える」ではなく「どうしてそうなるのか？」
と簡単に理由を押さえておくと生徒の理解が深まります。
２．手順を押さえて作図をする
■手順１：主軸とレンズ、焦点を描く
・光軸（主軸）は長めに
・凸レンズの中心を描く
・左右対称に焦点（F）を取る
→ 作図の準備がここで整います。
■手順２：平行光線を描く
物体の上端から出た光を主軸に平行に引き、
凸レンズを通った後、焦点へ向かう線を描きます。
■手順３：レンズ中心を通る光を描く
レンズの中心（光軸と交わる点）を通る光は曲がらないので、
物体の上端から中心に向けて一直線に結びます。
■手順４：２本の光の交点が像の位置
交わった場所がスクリーンにできる像の位置です。
・上下は反対（倒立像）
・大きさは交点の位置で変化
など、理科の楽しさが一気に出る部分です。
４．まとめ 本時の学習を振り返る
凸レンズの作図は、物理が得意な生徒には楽しい反面、
苦手な生徒には「どの光線がどこへ行く？」の混乱が出やすい単元です。
本記事で紹介した
・３つのルールの理解
・作図手順の徹底
・つまづきポイントへの工夫
を押さえることで、生徒全体の理解度が大きく高まります。
・全体で押さえるポイントを共有し、学習プリントにまとめさせる
・互いにプリントを見せ合う時間をとってもよい
評価基準
１．自然現象への関心・意欲・態度
B 作図に意欲的に取り組むことができる
２．科学的な思考
A 像ができるときの条件と作図の結果を言葉で表現できる
B 像ができるときの条件と作図の結果を比較できる
３．実験・観察の技能・表現
B ポイントを押さえた作図をすることができる
４．自然現象への知識理解
授業プリント例
教師用・生徒用
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