💡この記事のPOINT
・タマネギの根端を使った「細胞分裂の観察実験」の手順と注意点がわかる
・固定・染色・押しつぶし観察試料づくりを成功させるコツがわかる
・顕微鏡で見える分裂像(前期・中期・後期・終期)の特徴がつかめる
学習の流れ|タマネギの根の細胞分裂を観察する
本時の学習では、細胞の増え方として「細胞分裂」を理解させるため、
成長の盛んな タマネギの根端(根の先端) を使って分裂像を観察します。
細胞周期や分裂の流れを “実際の像で確認できる” のがこの実験の最大の特徴です。
めあて|タマネギの根の細胞分裂を観察しよう
準備|タマネギの根(数日間水につけ、根を伸ばしたもの)、カッター、1 mol/L 塩酸
酢酸カーミン液(染色液)、スライドガラス、カバーガラス、温水(40〜60℃)
ろ紙、ピンセット、スポイト、顕微鏡
※ペコロス(小玉ネギ)を使うと、根が扱いやすく実験準備がスムーズです。
| 活動内容 | 時間 | |
| 導入 | 1.本時の学習について知る | 5分 |
| 展開 | 2.実験手順とポイントを押さえる 3.顕微鏡で観察し、スケッチをする | 10分 30分 |
| まとめ | 4.まとめ 本時の学習を振り返る | 5分 |

1.本時の学習について知る
本時の学習では、タマネギの根の先端の細胞分裂について調べることを押さえる
2.実験手順とポイントを押さえる
映像などを使用して、次の観察手順を確認する
① 根端を切り取る
カッターで 根の先端 3〜5mm を切り取ります。
根の先端ほど細胞分裂が盛んなため、観察しやすいです。
※切りにくい場合は、根を軽くティッシュで押さえると作業しやすい。
② 塩酸で固定する
切り取った根端を 塩酸に数分つける。
これは細胞を柔らかくし、形を固定するためです。
③ 温水で温める(加水分解)
塩酸につけたまま、温水につけて数分温めます。
細胞壁がゆるみ、押しつぶし、プレパラートの作成が成功しやすくなります。
④ 水洗い
塩酸を洗い流します。
ここでしっかり洗わないと、染色のムラが出る場合があります。
⑤ 酢酸カーミンで染色
スライドガラスに根端をのせ、酢酸カーミン液を数滴たらします。
核や染色体が赤く染まるため、分裂像が見つけやすくなります。
⑥ カバーガラスをのせ、押しつぶす(重要)
カバーガラスをそっとのせ、ろ紙を上に置き、
親指でゆっくりまっすぐ押す。
大きくスライドすると細胞がつぶれすぎて形が崩れるため、
「真上から、ゆっくり」 がコツです。

3.顕微鏡で観察し、スケッチをする
視野を動かすと、核が濃く染まった細胞が多く見られます。
生徒には次の4つが見つけられるよう指導します
- 前期:核膜が消え、染色体が太く短くなり始める
- 中期:染色体が赤い板状に並ぶ
- 後期:染色体が左右に分かれて移動する
- 終期:核が2つに戻り、細胞質分裂へ
観察スケッチは、
「丸写しではなく特徴を強調する」
ことを意識させると質が上がります。

4.まとめ 本時の学習を振り返る
本時の学習のポイントは、
・教科書の図だけではイメージしづらい「細胞分裂」を、実際の像を通して理解できる貴重な時間
・前期〜終期の特徴を見分けられるようになると、“細胞がどのように増えるのか” が具体的に理解できる
授業づくりの参考になれれば幸いです。
評価基準
1.自然現象への関心・意欲・態度
B タマネギの根の細胞分裂について意欲的に学ぶことができる
2.科学的な思考
A 分裂期について自分の言葉で考察することができる
3.実験・観察の技能・表現
A 分裂期の細胞を見つけ、様子をスケッチにより表現できる
B 分裂期の細胞を見つけることができる
4.自然現象への知識理解
授業プリント例
教師用・生徒用






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