水から水蒸気へ|「気化」を体験する理科授業【特別支援学級】

これまでの授業では、水と氷の変化を扱ってきました。

水を冷やすと氷になる。
氷をあたためると水になる。

今回は、さらに水をあたためてみます。

「水をあたためると、どうなるのだろう?」

ドライヤーや加熱器具を使いながら、水が少しずつ減っていく様子や、水が激しく沸騰する様子を実際に観察しました。

そして、実際に見た現象から、「気化」「蒸発」「沸騰」という理科の言葉につなげていきます。

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目次

今回の授業

今回のめあては、

「水をあたためるとどうなるのだろう」

です。 03_湯気を観察する_共和

水が水蒸気に変わる「気化」には、身近なところで起きている蒸発と、水を加熱したときに見られる沸騰があります。

今回は、この2つを実際の現象から捉えることにしました。

まずは、ドライヤーを使って水をあたためます。

そして次に、加熱器具を使って水をさらにあたためます。

同じ「水が水蒸気になる」という変化でも、その様子には違いがあります。

今回も、

見る → 予想する → やってみる → 記録する → まとめる

という流れを大切にしました。


授業の流れ

1.水をもっとあたためるとどうなる?

まず、水を見せます。

そして、

「もっともっとあたためると、どうなるかな?」

と問いかけました。これは今回の授業プリントでも、実験前の発問として設定しています。 03_湯気を観察する_共和

すぐに答えを教えるのではなく、まずはこれから起こることを予想します。

これまでに「水→氷」「氷→水」という変化を経験してきた生徒たち。

今度は、水をさらにあたためたらどうなるのでしょうか。

自分なりの予想をもってから、実際に確かめていきます。


2.ドライヤーを使って「蒸発」を見る

最初に扱ったのは、蒸発です。

水にドライヤーの風を当て、あたためながら様子を観察しました。

しばらくすると、水は少しずつ減っていきます。

でも、激しく泡が出ているわけではありません。

ここから、

水は表面から少しずつ水蒸気になって、空気中へ出ていく

ということを確認しました。

これが**「蒸発」**です。

蒸発は、特別な実験の中だけで起きる現象ではありません。

洗濯物が乾くこと。
水たまりがいつの間にかなくなること。
コップに入れておいた水が少しずつ減ること。

今回使用した図鑑型教材でも、こうした身近な現象を「蒸発」の例として取り上げています。

実験で見た現象と普段の生活をつなげることで、

「これも同じことだったんだ」

と気づけることを大切にしました。


3.さらに加熱して「沸騰」を見る

次は、水を加熱器具であたためました。

授業プリントでは、観察するポイントを、

「泡」「湯気」「水の量」

の3つに絞っています。 03_湯気を観察する_共和

水を加熱していくと、やがて水の中からたくさんの泡が出てきます。

そして、激しく水が動くようになります。

ここで観察したのが**「沸騰」**です。

蒸発では水の表面から少しずつ水蒸気になっていました。

一方、沸騰すると、水の中からも水蒸気の泡ができます。

どちらも、

水(液体)→ 水蒸気(気体)

という同じ変化です。

しかし、

蒸発は表面からゆっくり。
沸騰は中からも激しく。

実際の現象を見比べながら、その違いを確認しました。


4.「白いもや」は何だろう?

水を加熱すると、ビーカーの上に白いものが見えてきます。

そこで、

「白いもやみたいなものは何かな?」

と問いかけました。 03_湯気を観察する_共和

ここは、生徒にとっても「水が別の姿になった」ことを視覚的に感じやすい場面です。

ただし、ここでは一つ注意したいことがあります。

水蒸気そのものは目には見えません。

私たちが白く「湯気」として見ているものは、水蒸気が冷えてできた小さな水滴です。

今回の授業では、まず「水が空気中へ出ていく」という大きな変化を捉えることを中心にしました。

細かな説明を一度に詰め込みすぎず、

水が減った。
泡が出た。
白い湯気が見えた。

という自分たちが観察した事実から、水の変化を考えていきます。


5.「気化」という言葉につなげる

実際に2つの現象を見たあとで、理科の言葉につなげます。

水のような液体が、水蒸気のような気体に変わることを「気化」といいます。

今回の図鑑型教材では、

水(液体)→ 水蒸気(気体)

という変化を図で示し、その下に「蒸発」と「沸騰」の2つを並べています。

先に言葉を覚えるのではなく、

ドライヤーで見た変化=蒸発
加熱器具で見た変化=沸騰
どちらも水が水蒸気になる=気化

と、実際に体験した現象を整理してから言葉を結びつけました。


授業で使用した教材

今回も、授業用ワークシートと図鑑型教材を使用しました。

ワークシートは、

① もっともっと温めるとどうなるかな?
② 観察して気づいたこと
③ 温度計ではかって気づいたこと
④ 絵を描こう
⑤ 今日わかったこと

という構成です。

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特に今回は、文章だけで記録するのではなく、自分が見た水や湯気の様子を絵で残す欄も設けています。

図鑑型教材では、

気化とは何か → 蒸発と沸騰 → 身近な気化 → まとめ

という順番で、授業後にも一枚で振り返れるようにしました。

「蒸発」と「沸騰」を緑と赤のエリアに分け、イラストと身近な例を使って比較できるようにしたのも今回の教材のポイントです。


この授業で大切にしたこと

今回の授業で特に大切にしたのは、「蒸発」と「沸騰」を言葉だけで比較しないことです。

「蒸発は液体の表面から起こります」
「沸騰は液体の内部からも起こります」

これを文章だけで説明しても、なかなかイメージしにくいかもしれません。

そこで今回は、

ドライヤーで水をあたためる。

そして、

加熱器具でもっと強く水をあたためる。

という2つの現象を実際に見せました。

ゆっくり水が減っていく様子。

水の中からたくさんの泡が出て、激しく沸騰する様子。

まず、その違いを自分の目で見る。

そのあとに、

「さっき見たこっちが蒸発。こっちが沸騰。でも、どちらも気化だよ」

と整理します。

理科の言葉を先に覚えるのではなく、体験した現象にあとから名前を付けていく。

今回も、そこを大切にしました。


まとめ

今回の授業では、水をあたためながら、蒸発と沸騰を実際に観察しました。

授業全体のまとめは、

「水はあたためると空気中へ出ていく」

そして、

水(液体)→ 水蒸気(気体)

という変化を「気化」といいます。

これまでの授業で、

水 → 氷
氷 → 水

を体験してきました。

今回は、

水 → 水蒸気

です。

「氷」「水」「水蒸気」。

少しずつ、水の3つの姿がつながってきました。

次の授業でも、実際の現象を見たり触ったりしながら、水の姿の変化を確かめていきます。

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